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  • 執筆者の写真池田卓夫 Takuo Ikeda

川崎、松本、草津、サントリーの祭り

今月のパフォーマンス・サマリー(2024年8月)


矢部達哉、豊嶋泰嗣らSKOメンバーと成功を喜び合う沖澤のどか (C)山田毅/OMF2024

1日 小泉和裕指揮東京都交響楽団 (ミューザ川崎シンフォニホール)🐶

2日 ジョナサン・ノット指揮新日本フィルハーモニー交響楽団 (ミューザ川崎シンフォニーホール)

4日昼 タレイア・クァルテット (豊洲シビックセンターホール)❤️

4日夕 天沼裕子「オペラ《少年オルフェ》」(シアターχ)

5日 佐渡裕指揮兵庫県立芸術文化センター管弦楽団 セリーナ・オット(Tp)(ミューザ川崎シンフォニホール)

6日 デイヴィッド・レイランド指揮霧島国際音楽祭キリシマ祝祭管弦楽団 谷昂登(Pf)(サントリーホール)

8日昼 園田隆一郎指揮神奈川フィルハーモニー管弦楽団 木下美穂子(Sop) 笛田博昭(Ten)(ミューザ川崎シンフォニーホール)

8日夜 周防亮介(Vn)(トッパンホール)❤️

9日昼 広上淳一指揮日本フィルハーモニー交響楽団 服部百音(Vn)(ミューザ川崎シンフォニーホール)

9日夜 ダニエル・ハーディング指揮東京都交響楽団 ニカ・ゴリッチ(Sop)(サントリーホール) 🐶 https://classicnavi.jp/newsflash/post-20125/

10日 角田綱亮指揮東京フィルハーモニー交響楽団 北村陽(Vc)(ミューザ川崎シンフォニホール)

11日 沖澤のどか指揮サイトウ・キネン・オーケストラ エルザ・ヴァン・デン・ヒーバー(Sop) (キッセイ文化ホール=長野県松本文化会館)❤️ 🍏

12日 原田慶太楼指揮東京交響楽団 川久保賜紀(Vn)潤音ノクト(Pf=バーチャルアーティスト) (ミューザ川崎シンフォニホール)❤️

13日 ミシェル・プラッソン指揮東京フィルハーモニー交響楽団 大村博美(Sop)、小森輝彦(Bar)二期会合唱団 (東京オペラシティコンサートホール)

16日 沖澤のどか指揮サイトウ・キネン・オーケストラ (キッセイ文化ホール=長野県松本文化会館)❤️

17日 鷲尾麻衣(Sop) 吉田幸央(Pf) ゲスト=鳥木弥生(Ms)(フィリアホール)❤️

18日 出口大地指揮読売日本交響楽団「3大交響曲」(東京芸術劇場コンサートホール)

19日 クリストファー・ヒンターフーバー(Pf)カリーン・アダム(Vn) エンリコ・ブロンツィ(Vc)(草津音楽の森国際コンサートホール)

20日 エンリコ・ブロンツィ(Vc)カリーン・アダム(Vn) 高木和弘(同)般若佳子(Va)大友肇(Vc) 須﨑昌枝(Cb)ブルーノ・カニーノ(Pf)クラウディオ・ブリツィ(Cem)(草津音楽の森国際コンサートホール)

22日 下野竜也&ラデク・バボラーク指揮サイトウ・キネン・オーケストラ (キッセイ文化ホール=長野県松本文化会館)❤️

23日 西村尚也(Vn&Va) (ムジカーザ)

25日 セイジ・オザワ松本フェスティバル「オペラ《ジャンニ・スキッキ》」(まつもと市民芸術館主ホール)🍏

サントリーホールサマーフェスティバル2024テーマ作曲家 フィリップ・マヌリ

26日 作曲ワークショップ×トークセッション (ブルーローズ)

27日 室内楽ポートレート(ブルーローズ)

29日 オーケストラ・プログラム (大ホール)

※以上3公演の包括レビュー 🐶:https://classicnavi.jp/encore/post-20593/


❤️は「音楽の友」、🍏は「モーストリー・クラシック」、🐶は「毎日クラシックナビ」に記事執筆


月初めはフェスタサマーミューザKAWASAKI、中下旬はセイジ・オザワ松本フェスティバルと草津国際音楽アカデミー&フェスティヴァル、下旬はサントリーホールサマーフェステイバルと、音楽祭に明け暮れた1か月だった。30年以上前のドイツ駐在時代、仕事は音楽ではなく金融や企業の取材だったが、毎年夏の休暇には自分で車を運転して各地の音楽祭を訪ねた。その習慣が今も染み付いていて松本や草津も一貫して車で出かけてきたが、近年、日本のインフラ老朽化が著しく、大規模補修工事に伴う渋滞が増えたし、路面の状態も危険を増している。さらにゲリラ豪雨に台風頻発。高齢ドライバーの仲間入りをしたことだし、そろそろライフスタイルを見直す時期かもしれない。松本には2回、渋滞で遅刻した。


肝心の音楽では、沖澤のどかの大活躍が予想以上の収穫だった。

※セイジ・オザワ松本フェスティバル2024まとめ:https://stoica.jp/columns/basso-continuo/115

小澤征爾が亡くなって初めてのフェスティバル開催だったが、何とか希望の光が見えた。


井上道義入院で実現したジョナサン・ノットと新日本フィルの初共演、ハーディングと都響の初共演も今後の展開に期待を抱かせる一方、90歳のプラッソン「最後の来日」には深い味わいを感じた。若い指揮者の演奏には良い部分、物足りない部分が混在するが、長い時間をかけて熟成させていく芸術のまだ、入り口に立っているのだろう。そんな中、周防亮介と西村尚也、2人のヴァイオリニストが新進から中堅へと歩みを進めるなか、非常に気迫のこもった無伴奏リサイタルで強い印象を残した。草津でも質の高い室内楽が提供され続けていたが、老舗企画が直面する集客の課題も思わずにはいられなかった。


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